秋葉山本宮秋葉神社は、「火の神様」を祀る神社として有名です。初詣では多くの参拝者が訪れ、特別な儀式「切り火」やお清めが注目されています。
本記事では、知っているようで知らない参拝の方法や神社の歴史、初詣の楽しみ方、混雑を避けるポイント、駐車場情報などを分かりやすく解説します。
ぜひ次の参拝に役立ててください!
秋葉山本宮秋葉神社とは?
秋葉山本宮秋葉神社は、静岡県浜松市に位置する火の神様を祀る神社です。標高866メートルの山頂にある上社(かみしゃ)と、750メートル下の山の南東麓にある下社(しもしゃ)とに分かれていて防火や災害除けの神様として全国的に信仰されています。全国に400社以上ある秋葉神社の総本宮でもあります。
創建は今から1300年以上も昔、709(和銅2)年で元明天皇の命により建てられました。参拝者は年間を通して訪れますが、特に初詣の時期はその神聖な雰囲気と伝統的な儀式を求める多くの人々で賑わいます。
火の神様としての由来
秋葉山本宮秋葉神社の御祭神である 火之迦具土大神(ほのかぐつちのおおかみ) は火の神として知られており、火災を鎮める力があると信じられています。
火之迦具土大神は日本神話において、火そのものを象徴する神であり、その信仰が火災の防止や安全祈願と結びつきました。
火の神様として知られる秋葉山本宮秋葉神社は、火防(ひぶせ)や家内安全を祈願する神社として特別な位置を占めています。
そのご利益は家庭から企業に至るまで幅広く支持され、毎年多くの参拝者が訪れます。
秋葉山本宮秋葉神社の歴史
秋葉山本宮秋葉神社神社の歴史は、古代からの防火信仰に由来しています。特に江戸時代には、江戸の町や商家が火事の被害を恐れて、秋葉神社に参拝したり、秋葉神社の分霊を祀ったりするようになりました。
この時期、火防札(ひぶせふだ)が配布され、各地で「秋葉講」と呼ばれる信仰集団が形成されました。江戸時代以降、火災が頻発した町々では「秋葉さま」として深い信仰を集め、全国各地に分社が設立されるほどの影響力を持ちました。
秋葉山本宮秋葉神社の上社・下社の違い
秋葉山本宮秋葉神社は、上社と下社に分かれています。上社は秋葉山の山頂付近にあり、荘厳な雰囲気の中で参拝ができるのが特徴です。ここでは、自然の中で静かに祈りを捧げることができ、特にご利益を直接感じたいという方に人気があります。
一方、下社は山のふもとに位置し、アクセスの良さが魅力です。上社に比べて参拝しやすく、家族連れや高齢の方でも気軽に訪れることができます。
両社とも独特の魅力を持っているため、時間が許せばどちらも参拝するのがおすすめです。それぞれの役割を知ることで、参拝の楽しみもさらに広がることでしょう。
初詣の魅力と参拝ポイント
荘厳な自然の中に佇む秋葉山本宮秋葉神社の初詣は、神聖な雰囲気の中で新年の願いを込められる貴重な体験です。参拝することで心身ともに清められる感覚が味わえます。
山頂からの眺めも美しく、新年の清々しい気分を堪能できます。
また火の神様ならではの伝統儀式「切り火」やお清めが、多くの参拝者に支持されています。
また、混雑を避けるコツや効果的な参拝方法を知っておくと、さらに良いスタートを切ることができるでしょう。
初詣の混雑を避けるコツ
初詣の時期は混雑が予想されますが、早朝や夕方を狙うことで比較的スムーズに参拝できます。また、平日を選ぶのも有効です。事前に駐車場情報を確認しておくことで、無駄な時間を減らせます。
切り火とお清めの儀式
秋葉山本宮秋葉神社の象徴的な儀式である「切り火」は、心身を清めるための重要なプロセスです。火を用いた儀式は厄除けや願望成就に効果があるとされています。また、神社境内でのお清めも、参拝の前に行うとより神聖な気持ちで臨めます。
火打石は黄金の鳥居の近くや社務所や頒布所で購入することができます。
そしてお清めをするには、左手で火打金を持ち、右手で火打石を左手に持った火打金へかすらせるように動かします。
2~3回かすらせれば、お清めは完了です。
茅の輪くぐりの作法と参拝の作法
1周目、正面でお辞儀をし、左足で茅の輪をまたいで左回りで正面に戻ります。
2周目、正面でお辞儀をし、右足で茅の輪をまたいで右回りで正面に戻ります。
3周目、正面でお辞儀をし、左足で茅の輪をまたいで再度左回りで正面に戻ります。
最後に正面でお辞儀をし、左足で茅の輪をまたいで参拝します。
本殿参拝前に手水舎で身体の穢れを清めましょう。
1.先ず浅く一礼をして手水舎の水で心身を清めます。あらかじめハンカチを用意しておくと良いでしょう。
2.右手でひしゃくの柄(え)を持ち水をすくいまず左手を洗い、次に柄を左手に持ち替え、右手を洗います。
3.次にもう一度、柄を右手で持ち、左手に水をためて、その水で口をすすぎます。
4.今一度、左手を洗い、ひしゃくを両手で静かに立てて柄の部分を水で流し、ひしゃくを元の位置に戻します。
5.今一度、左手を洗い、ひしゃくを両手で静かに立てて柄の部分を水で流し、ひしゃくを元の位置に戻します。
本殿参拝の方法
二礼二拍手一礼が基本です。
1.まず一礼します。
2.お賽銭を投じ、鈴を鳴らします。
(お賽銭はお賽銭箱にそっと入れましょう。離れたところからお金を放り入れるのはマナー違反になります)
3.深く二礼します。
4.柏手(かしわで)を二回打ちます
5.最後にもう一度深く一礼します。
アクセスと駐車場情報
秋葉山本宮秋葉神社へのアクセスは、車でも公共交通機関でも可能です。特に初詣の時期には混雑が予想されるため、予め調べて行くと良いでしょう。
以下では、車で訪れる場合や公共交通機関を利用する際のポイントを詳しく解説します。
秋葉山本宮秋葉神社上社のホームページURL
https://www.akihasanhongu.jp/access/index.html
車で訪れる際の注意点
神社周辺の道路は、初詣の期間中に交通規制が敷かれる場合があります。特に混雑する時間帯は迂回路や早朝の出発を検討しましょう。
また、ナビを使う際には正確な住所を入力することが重要です。
交通アクセス
東名高速道路を利用する場合: | 浜松西IC (経路) 浜松環状線(県道65号)より国道152号線に入り北上。天竜川に架かる「雲名橋」を渡りスーパー林道天竜線を登る。約90分。 |
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新東名高速道路を利用する場合: | 浜松浜北IC (経路) 国道152号線に入り北上。天竜川に架かる「雲名橋」を渡りスーパー林道天竜線を登る。約40分。 |
公共交通機関を利用する方法
最寄り駅からはバスが運行されており、事前に時刻表を確認しておくと便利です。また、特別なシャトルバスが運行される場合もあるので、公式サイトや地元観光情報をチェックして最新情報を把握しましょう。
【令和7年】秋葉神社上社行き臨時バス
●1月:1(水)、2(木)、3(金)、4(土)、5(日)
時 刻
●行き 西鹿島駅10:00発
●帰り 秋葉神社上社13:30発
運 賃
【片道運賃】
大人1,000円 / 小学生500円
新幹線を利用する場合: | 浜松 (経路) 「新浜松駅」より遠州鉄道電車にて「西鹿島駅」下車(約30分) 「西鹿島駅」より山頂上社へはタクシー利用(約40分)、山麓下社へは遠鉄バス秋葉線にて「秋葉神社」下車(約40分)。 |
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交通その他: | 山麓下社より山頂上社へは秋葉山表参道(東海自然歩道)を利用し徒歩で登山することが出来る(所要時間約2時間)。 |
駐車場の混雑状況と裏技
300台停められる公式の駐車場がありますが、早い時間に満車になることが多いため、少し離れた場所にある臨時駐車場や、地元の協力による民間駐車場の利用をされると良いでしょう。
また、ピークを避けて参拝することで、駐車のストレスを減らすことができます。
秋葉山本宮秋葉神社をもっと楽しむために
参拝だけでなく、秋葉山本宮秋葉神社をより楽しむ方法を紹介します。
周辺スポットやお土産情報、季節ごとの行事を知っておけば、参拝の後も充実した時間を過ごせるでしょう。
参拝後に楽しめる周辺スポット
神社の近くには、美しい自然や展望スポットが点在しています。
特に、秋葉山からの眺望は絶景で、初日の出を見るのにもおすすめです。
南を向いた本殿を背にして、太陽が左手の大杉の間から昇り始めます。
また、地元の飲食店で名物を楽しむのも良いでしょう。
地元ならではのお土産情報
参拝後には、上社では、天狗やヤツデの葉をモチーフにしたお守りを授与しています。
また、伝統行事「秋葉の火まつり」で用いられた松明が入った希少なお守り「神赫守(かがやきまもり)」も販売されています。このような神社オリジナルのお守りや火にちなんだ縁起物を購入するのがおすすめです。
地元のお土産を買うには、下社参拝後道の駅「いっぷく処横川」に立ち寄ると良いでしょう。お薦めはなんといっても乾燥させた原木椎茸です。
また名物の「しいたけソフトクリーム」を楽しむことができます。
意外と知らない国宝・重要文化財の刀剣
古来より多くの刀剣が献納されてきた秋葉山本宮秋葉神社には、国宝・重要文化財に指定されている刀剣も収蔵されています。
有名武将の名が記された奉納の記録も存在しています。
足利尊氏・長宗我部元親・豊臣秀吉・加藤清正といった、見逃すことのできない武将がずらりと並び、武田信玄による「折返銘 正宗」などの刀剣も奉納されているのです。
上の刀は武田信玄が持っていた刀です。
折返銘 正宗
金承嵌銘 武田大膳太夫晴信入道信玄所持 室町時代
奉納者 武田大膳太夫晴信入道信玄
まとめ
秋葉山本宮秋葉神社は、「火の神様」としての信仰や初詣の特別な儀式で多くの参拝者を引きつける魅力的な神社です。
切り火やお清めといった伝統的な儀式を通じて新年を清らかな気持ちで迎えられること、また混雑や駐車場対策のポイントを事前に知ることで、より快適に参拝が楽しめます。
さらに、参拝後に周辺スポットを訪れたり地元のお土産を楽しんだりすることで、思い出深い一日を過ごせるでしょう。次の初詣や季節の行事で、秋葉山本宮秋葉神社を訪れてみませんか?